
21世紀を迎えて、地球環境、エネルギーや水資源、ひいては都市居住に関する問題が、人類が共有する問題として強く意識されるようになりました。そのなかで、各国が先進的な産業技術を示し、また交流を図る場である国際博覧会の役割は一層強くなっています。
私たちの環境に関わる問題意識は、2005年の愛・地球博から、「水と持続可能な開発」をテーマに掲げた2008年のスペイン・サラゴサ国際博へと受け継がれました。国境を越えた襷は、「より良い都市より良い生活」を主題として開催される上海国際博覧会へと託されます。
博覧会史上最高の7,000万人の来場が見込まれるこの博覧会に、私たち大阪府・大阪市は出展の機会を持ちました。「環境先進都市・水都大阪の挑戦」をテーマに、大阪の経験と叡智、そして都市の魅力を世界に向けて発信します。
そもそも上海と大阪は、古くから地理的にも歴史的にも深く結びついてきました。大阪市は2009年に上海市との友好都市提携35周年を祝い、さらに2010年には大阪府が友好提携30年の節目を迎えます。記念すべき年次に実施するこの出展が、上海と大阪とをつなぐ友好の絆をなお一層強靭にするとともに、観光やビジネスでの交流促進に大きく寄与すると確信します。
大阪館の展示コンセプトは、「環境先進都市・大阪上河図」といたしました。大阪の水辺の風光や環境先進技術を、川沿いにある都市の繁栄を描いた中国の著名な絵巻物である「清明上河図」になぞらえて表現するものです。
大阪館は、大きく分けて3つのエリアで構成されています。第1エリアでは大川沿いに見事に咲き誇る「桜の通り抜け」を体験、第2エリアでは「水と光の映像」を楽しんでいただきます。さらに第3エリアで水処理やエネルギーをはじめとする大阪の環境先進技術に触れていただくとともに、大阪・関西の都市魅力を紹介します。
私たちの大阪館が位置する「ベストシティ実践区」は、優れた都市の取組み実践例を紹介するエリアです。世界各国の都市がその先進性を同じ展示エリアのなかで競い合う今回の試みは、万博史上初めての企画であり、上海万博の目玉のひとつとなっています。日本の都市では唯一、大阪がこの「ベストシティ実践区」に出展することになったことを私たちは誇りに思うところです。
皆様もぜひ、大阪館にお越しください。大阪が、いかに環境改善に努力を重ねて技術を磨いてきたのか、さらに大阪・関西が魅力的であるのかを実感いただければと存じます。
上海万博大阪出展実行委員会プロデューサー 橋爪紳也
| 1984年 | 京都大学工学部建築学科卒業 |
|---|---|
| 1986年 | 京都大学大学院工学研究科修士課程修了(建築学専攻) |
| 1990年 | 大阪大学大学院工学研究科博士課程修了、工学博士(環境工学専攻) |
| 1990年 | 京都精華大学人文学部専任講師 |
| 1995年 | 京都精華大学人文学部助教授 |
| 1999年 | 大阪市立大学文学部助教授 |
| 2006年 | 大阪市立大学都市研究プラザ教授 |
| 2008年 | 大阪府立大学教授、大阪府立大観光産業戦略研究所所長、大阪府政策アドバイザー、イベント学会副会長、社団法人日本ディズプレイ業団体連合会理事、ほかを兼務。 |